経済学

【裏技あり】最適消費計画の解説【消費者理論】

【裏技あり】最適消費計画の解説【消費者理論】

今日は最適消費計画の問題について解説していこうと思います。

本記事の内容

  • 最適消費計画問題
  • その解法

テキスト

最適消費計画とは

無差別曲線と予算制約線が接する点であり、均衡式は限界代替率=価格比になります。
これは簡単に言えば、限られた予算の中で効用(幸せ)を最大化するにはどのようにすればよいか考えるということです。
それを計算で求めていきます。
効用とは消費から求められる満足度のことで、一般的には消費者は財の消費からのみ効用を得ると考えられています。

最適消費量の計算1

2財X, Yを消費するある個人の効用が、U=2XY(U:効用水準、X:X財の消費量、Y:Y財の消費量)で示されています。
X財の価格が2、Y財の価格が4、所得が144であるとき、効用を最大にしようとするこの個人はX財をいくら消費するでしょうか。

難しく聞こえましたか?
簡単に考えてみましょう
Xをりんご、Yをみかんとすると、リンゴが100円だった時、ミカンは200円です。所得=持っているお金は7700円ですね。
その予算制約の中でそれぞれ何個買えば一番幸せかという問題ですね。
簡単ですね。

計算上ではテクニックが3つあります。

加重限界効用均等の法則を使う
微分して0とおく
裏技を使うパターン
まずは予算制約式を作りましょう

所得=X財の価格*X財の消費量+Y財の価格*Y財の消費量
なのでこれを文字を使って表すと
M=PX*X+PY*Y
代入すると
144=2X+4Y
となります。

加重限界効用均等の法則を使う

最適消費点では限界代替率=価格比になると話しましたので
X財の限界効用/X財の価格=Y財の限界効用/Y財の価格
が成立します。
X財の限界効用とは効用関数U=2XYをXで微分するだけで求められるので2Yですね

同様にY財の限界効用とは、効用関数U=2XYをYで微分することで求められるので2Xですね
次に求めた数値を当てはめれば
2Y/2=2X/4なのでX=2Y

最後に連立方程式を解きます

144=2X+4Y
X=2Y
これより、X=36, Y=18なので答えは36です

次に微分して0とおくパターンについて解説します。
先ほどと同様に予算制約式を作ります。

その後効用関数へX=の形にした予算制約式を代入します。
つまりX=72-2YをU=2XYに代入するってことです。

最後に微分して0にするだけです。

U=2XY
U=2(72-2Y)Y
U=144Y-4Y^2
効用が最大となるときはUをYで微分して0のときなので
Y=18が求められますね。求められたYを予算制約式に代入すればX=36が求められます。

最後に裏技を使うパターンの解説をします

これはコブ=ダグラス型の効用関数の場合のみ使えるんです。
コブ=ダグラス型とはU=X^aY^bのように指数を持った掛け算のことです

実は指数は財の支出額の割合を表しているので、今回の場合は指数が1なので支出額の割合は1:1ということを示しています。

指数の合計は2ですね。
これは、所得を1:1の割合でお金を払うということなのでX財の支出額は144/2=77, Y財への支出額は144/2=77となりますね。
それをそれぞれの価格で割ればいいので、X財の消費量は36
Y財の消費量は18です。
式で表すと1/2*144/2=36, 1/2*144/4=18ですね

最適消費量の計算2

所得のすべてを2財X, Yにあてる消費者の効用関数がU=X^0.8*Y^0.2で表されるとする。この消費者の所得が1000, X財の価格が8, Y財の価格が10であるとき、X財の消費量を求めなさい。

指数に少数と驚かれた方もいるかもしれません。
でも先ほどの裏技を使えば、秒で解き終わるので安心してください。

指数の合計は1ですね。
所得1000を1とするとX財の支出額は800, Y財の支出額は200となります。
0.8/1*1000/8=100
よってXの消費量は100です。
もちろん、このパターンを使わずにも求められますが、指数が少数、分数の場合は計算がややこしくなるのでおすすめしません。

最適消費量の計算3

U=X(Y+4)で示されるとき消費者の所得が200, X財の価格がPX, Y財の価格が5である場合X財の需要関数を求めよ。

困りました。裏技が使えません。

加重限界効用均等の法則を使いましょう。
まずは予算制約式を作ります。

200=PX*X+5Y
MUX/PX=MUY/PY (X財の限界効用MUX)
X財の限界効用は効用関数をXで微分すると求められるので、MUX=Y+4
同様にY財の限界効用はMUY=Xですね。
求めた値を式に代入すると、Y+4/PX=X/5なので5(Y+4)=PX*Xと変形できますね。

最後に連立方程式を解くだけです。

200=PX*X+5Y
5(Y+4)=PX*X
よってX=110/PXですね。

補償所得の計算

U=XYで表せるとき、消費者の所得は120で価格がそれぞれ4と2であったとします。
X財の価格が4から9に上昇した時当初の効用水準を実現するのに必要な最小の所得を求めなさい。

念のため補償所得を説明すると、何らかの原因に伴って効用水準が下がってしまう場合に、もとの効用水準に戻すための最小の額です。
みかんが10個で満足していたのにみかんが100%の値上がりをして二倍になったとすると5個しか得なくなってしまいますね。いくら所得があれば元の幸せに戻せますかって問題です。簡単でしょう?

まずは加重限界効用均等を用いて求めてみましょう。

指数がそれぞれ1なので所得を1:1で分けることになりますね

X財の購入量は1/2*120/4=15
Y財の購入量は1/2*120/2=30です

次に効用水準を求めます。

U=XY
U=15*30=450

予算制約式を作ります。

価格変化によってX財の価格が4から9に上昇した後の予算制約線はM=9X+2Y
450の効用水準を維持しながら所得Mを求めることになるのですが未知数が3つあるので、三つの連立方程式を解く必要がありますね

MUX/PX=MUY/PYよりMUX=Y, MUY=Yなので、Y/9=X/2よってY=4.5

最後に連立方程式を解きます

XY=450
M=9X+2Y
Y=4.5X
よってM=180

裏技だけで求めるパターン

効用水準を求めるところまではさっきと一緒です。

価格変化後に必要な所得をMとしたとき、価格変化前と変わらず1:1で支出されることになります。
よってX=1/2*M/9=M/2/9=M/18
Y=1/2*M/2=M/4

次に効用水準に当てはめましょう

U=XY=450なので
M/18*M/4=450
M=180

まとめ

最適消費量の問題には様々な問題形式がありますが、解法はほとんど同じなので、本質を理解すれば簡単に解けます。
頑張ってください。